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2026年08月06日

卓球療法とは?楽しみながら心と身体を動かす新しいリハビリ・介護予防


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楽しみながら取り組む介護予防・リハビリ

卓球療法とは?

楽しみながら心と身体を動かす

新しいリハビリ・介護予防

卓球の用具や動きを活用し、一人ひとりの身体状態に合わせて、
楽しく安全に心身を動かす取り組みです。

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「運動やリハビリを続けたほうがよいと分かっていても、

単調な訓練はなかなか続かない

高齢者や身体に障害のある方を支援する現場では、
このような課題が少なくありません。

運動は身体機能の維持に重要ですが、ご本人が苦痛や義務感を
強く感じてしまうと、継続することが難しくなります。

そこで注目されている取り組みの一つが、

「卓球療法」

です。

卓球療法とは、競技として卓球の技術を高めることだけを目的とするのではなく、
ラケット、ボール、卓球台などの用具を活用し、

楽しみながら心身の健康維持、向上、予防を図る方法

です。

主に身体疾患、精神疾患、認知症、介護予防を必要とする方、
障害のある子どもなどを対象に、医療機関、福祉施設、学校、
公共施設、卓球場などで行われています。

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卓球療法は、普通の卓球と何が違うのか

一般的な卓球では、相手コートにボールを打ち返し、得点を競います。
一定の運動能力や反応速度が求められ、立った状態で素早く動く競技という
印象を持つ方も多いでしょう。

一方、卓球療法では、

必ずしも通常のルールで試合をする必要はありません。

参加する方の年齢、疾患、障害の程度、体力、認知機能などに合わせて、
用具や実施方法を柔軟に変更します。

椅子や車椅子に座ったまま行ったり、ボールを打ち返すのではなく、
転がしたり、的に入れたりする方法もあります。


座ったまま参加できる

立位や歩行が難しい方でも、椅子や車椅子を使用して参加できます。


用具を調整できる

大きなラケットや軽いボールなど、身体状態に合わせて変更できます。


ルールに縛られない

ラリーだけでなく、的当て、球つき、球転がしなども取り入れられます。


その人の目標に合わせる

勝敗よりも、身体を動かすことや交流することを大切にします。

日本卓球療法協会では、卓球経験がない方でも取り入れやすい方法として、
マシンによる球出し、卓球バレー、卓球ホッケー、的当て、的入れ、
壁当て、球つきなどが紹介されています。

卓球経験のある職員やボランティアがいる場合には、
参加者の状態に応じて、座位や立位でラリーを行うこともあります。

卓球療法で重視されるのは


「上手に打てるか」

「勝てるか」ではありません。


ボールを見る


手を伸ばす


ラケットを動かす

相手と声を掛け合うなど、その人が可能な範囲で
身体と心を動かすことが大切です。

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卓球療法で期待される身体面への働き

卓球では、飛んでくるボールを目で追い、位置や速さを確認し、
タイミングを合わせて手を動かします。

座って行う場合でも、

目、首、肩、肘、手首、体幹

など、さまざまな部分を連動させる機会が生まれます。

立位で行える方の場合は、

重心移動、足の踏み替え、姿勢保持

などの動作も加わります。

  • ボールを目で追う視覚的な活動
  • 手や腕を伸ばす上肢運動
  • 肩、肘、手首を連動させる動作
  • 座位姿勢や体幹を保つ活動
  • 立位での重心移動や足の踏み替え
  • 反応やタイミングを合わせる活動

ただし、卓球療法は全員に同じ方法を行うものではありません。

立位が不安定な方に無理に立ってもらったり、
肩や肘に痛みがある方に強く打ってもらったりすると、

転倒や疼痛悪化

につながる可能性があります。

そのため、実施時には座位保持能力、関節の動き、筋力、痛み、疲労、
血圧や呼吸状態などを確認し、その人に合った活動量に
調整する必要があります。

身体機能の改善だけを目的にすると、運動は「訓練」になりがちです。
しかし、ボールを打ったり転がしたりする動作には、
自然に手を伸ばしたくなる要素があります。

単に「腕を10回上げてください」と指示されるよりも、

「こちらのボールを打ってください」

と声を掛けられたほうが、楽しみながら身体を動かせる方もいます。

卓球療法の特徴は、遊びや競技の要素を取り入れながら、
身体活動の機会をつくれる点にあります。

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認知機能や精神面への活用

卓球療法は、身体的な運動だけではなく、認知症や介護予防、
精神面、生活リズムへの働きも期待される取り組みとして
紹介されています。

ボールを目で追い、どこに来るかを予測し、
タイミングを合わせる活動では、

注意力や判断力

を使います。

また、得点を数える、順番を待つ、ルールを理解するといった
活動も含めれば、複数の認知機能を使う機会になります。


見る・予測する

ボールの位置や動きを確認し、次の動作を考えます。


判断して動く

ボールに合わせて、ラケットを動かす方向や速さを調整します。


会話が生まれる

声掛けや応援、成功した喜びを共有する機会になります。


社会参加につながる

仲間と活動することで、交流や役割を持つ機会が生まれます。

卓球は一人で黙々と行うだけでなく、
相手とのやり取りが生まれやすい活動です。

ボールが続けば自然に

笑顔

が生まれ、失敗しても
「惜しかったですね」「もう一度やりましょう」と会話につながります。

集団で卓球バレーなどを行えば、仲間を応援したり、
一緒に喜んだりする機会も生まれます。

身体機能が低下すると、外出や他者との交流が減り、
日常生活の刺激が少なくなることがあります。

卓球療法は、運動だけでなく、

人との交流、役割、楽しみ

をつくる活動としても活用できます。

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車椅子の方でも行える卓球バレー

卓球療法の代表的な方法の一つに、

「卓球バレー」

があります。

卓球バレーは、卓球台を囲んで椅子や車椅子に座り、
ボールをラケットなどで打ち合う方法です。

通常の卓球のようにボールをネットの上に飛ばすのではなく、
台の上を転がして相手側へ送ります。

立位や歩行が難しい方でも参加しやすく、
複数人で協力しながら楽しめる点が特徴です。

通常の卓球が難しい方でも、ラケットを大きくしたり、
軽い用具を使ったり、介助者が手を添えたりすることで
参加できる場合があります。

自力でラケットを持つことが難しければ、
手でボールを転がす方法から始めてもよいでしょう。

大切なのは、競技の形に無理に合わせることではなく


ご本人が安全に参加できる形へ

活動を合わせること

です。

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パーキンソン病などへの取り組み

卓球療法は、身体疾患や認知症、精神疾患、児童など、
さまざまな分野で取り組まれています。

日本卓球療法協会では、パーキンソン病に関する
専門的なインストラクター資格も設けられています。

パーキンソン病では、歩き始めに足が出にくい、
動きが小さくなる、方向転換が難しいなどの症状が
みられる場合があります。

卓球のように、

ボールという目標物



一定のリズム

がある活動は、身体を動かすきっかけとして
取り入れやすい可能性があります。


卓球をすれば病気が治るという意味ではありません
症状や転倒リスクには個人差があるため、
医師やリハビリテーション専門職などの意見も確認しながら、
安全な方法で実施することが重要です。

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卓球療法を行う際の注意点

卓球療法は、楽しみながら身体を動かせる一方、
実施方法を誤ると

転倒、疼痛、過度な疲労

につながることがあります。

特に、片麻痺、関節拘縮、骨折後、心疾患、呼吸器疾患、
認知症などがある場合は、その日の体調や身体状態を
十分に確認しなければなりません。

  • 立位で行う場合は、介助者や手すりを確保する
  • 車椅子で行う場合は、ブレーキを確実にかける
  • フットレストの位置や座位姿勢を確認する
  • 肩、肘、手首などの痛みを確認する
  • 無理に速いボールや長時間の運動を行わない
  • 顔色、呼吸、発汗、疲労などの変化を観察する
  • 周囲の障害物を取り除き、安全な場所を確保する

直ちに中止すべき症状
顔色不良、息切れ、胸痛、めまい、強い疲労、
痛みの増加などがみられた場合には、

直ちに中止してください。

「楽しそうだから、できるだけ長く行う」のではなく、

短時間でも安全に継続すること

が大切です。

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楽しいからこそ継続できる

卓球療法の大きな魅力は、運動やリハビリを
「やらされるもの」ではなく、

「またやってみたい活動」

に変えられる可能性があることです。


ボールに触れた


相手に返せた


ラリーが続いた

という小さな成功体験は、運動への意欲につながります。

また、周囲の人が一緒に喜び、応援することで、
身体活動だけでなく、コミュニケーションや
社会参加の機会も生まれます。

卓球療法は、通常の卓球ができる人だけのものではありません。
立って打てない方、車椅子を使用している方、
ラケットを強く握れない方でも、用具や方法を工夫することで
参加できる場合があります。

身体状態に合わせて無理なく実施し、

「できないこと」

ではなく、

「できる方法」

を探していくことが、卓球療法の基本的な考え方です。


楽しさ



安全性



継続性
を大切にしながら、心と身体を自然に動かす機会をつくる。

それが、卓球療法の大きな役割です。

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参考資料

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マッサージZERO

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